ケアプランセンターこころみ

足立区の在宅介護で利用できるサービスはいろいろとあります。

ここでは、足立区の在宅介護で利用できる主なサービスについて紹介します。
大きく2つ分けて分かれます。


・介護保険サービス
・介護保険外サービス



介護保険サービスでは行えることに範囲が決まっていますが、介護保険から給付が受けられるので、費用負担が少ないです。
介護保険外サービスは、介護保険よりも行える範囲が広いです。ただ、介護保険から給付が受けられないため、費用負担は高めです。

このページでは、介護保険サービスをご紹介します。

詳しい種類や利用できる条件は細かく決まっているため、
実際のサービスについては個別にケアマネジャーや各実施者にご相談ください。





1:訪問サービス

介護や医療の専門職が利用者の自宅に伺い、サービスを行います。

各種類について、説明していきます。

訪問介護

訪問介護員(ヘルパー)が、「生活援助」や「身体介護」を行います。
利用者自身が行うのが難しい場合に利用できます。サービスを受ける曜日と時間を決めて、毎週サービスを利用します。

足立区には、令和4年11月現在で、221か所の訪問介護があります。

生活援助

生活援助とは、掃除、洗濯、調理、買い物、ゴミ出し等、日常生活に必要な家事のことです。
時間はおよそ20分以上70分で、必要な家事に応じて時間が変化します。

自宅での生活を送る上で、必要な範囲でご利用ができます。大掃除や草むしり、ペットの世話、娯楽などは対象外です。

同居家族がいる場合は、家族が家事を行えない事情がなければ、原則として訪問介護の生活援助は利用できません。

身体介護

身体介護は、食事や入浴、排せつ等の体の介護です。
通院や買い物に一緒に行くなどの外出支援も場合も、身体介護になります。

認知症がある利用者の場合、ヘルパーが見守り及び声かけを行いつつ、一緒に家事を行う時も、身体介護になります。

訪問看護

看護師だけでなく、リハビリの専門職の理学療法士・作業療法士がいます。
看護サービスとリハビリサービスを提供しています。

足立区には、令和4年11月現在で、87か所の訪問看護があります。それぞれの訪問看護によって、強みが異なります。
24時間対応、精神科も対応している、リハビリに力を入れているなどです。

訪問看護の看護

訪問看護師が、健康相談や状態観察、必要な処置を行います。
体の状態を細やかに診てもらえます。そのため、体の変化に早めに気づいて、治療につなげることができます。
床ずれの処置や注射、点滴など、自宅にいながら受けることもできます。
訪問看護は、末期がんの方が自宅で過ごしたい場合は、必須のサービスと言えます。

ちなみに、末期がんの場合は介護保険ではなく医療保険で利用することになります。

サービスを利用する為には、かかりつけ医師の指示が必要です。


訪問看護のリハビリ

理学療法士や作業療法士が訪問してリハビリを行います。
次に紹介する訪問リハビリと同じリハビリを受けられます。

訪問リハビリ

訪問看護のリハビリと同じく、理学療法士や作業療法士が訪問してリハビリを実施します。
1回およそ40~60分で、週1回~3回です。体の状態を見て、必要なリハビリのプログラムを提案します。

訪問リハビリを選ぶ理由は、

  • 自宅の環境を利用してのリハビリが必要な場合
  • 通所リハビリなどに通う体力がない場合

訪問看護のリハビリと異なるところは、原則として、その訪問リハビリの医療機関の医師の指示が必要な点です。
訪問看護のリハビリは、外部の医療機関の医師の指示でも大丈夫です。

足立区には、令和4年11月現在で、12か所の訪問リハビリステーションがあります。



訪問入浴介護

寝たきり状態など、ご自宅の浴室では入浴できない方などが利用します。
簡易浴槽といって、専用のバスタブとお湯をご自宅に持ってきてくれます。
たたみ一畳分あれば、入浴できます。

介護職員2名と看護師1名が、ベッドからの移動、着替えから入浴、洗身を行ってくれるので安心です。
敷布団シーツの交換も行ってくれる事業所もあります。

足立区には、令和4年11月現在で、14か所の訪問入浴介護があります。

 

訪問診療

通院が困難な場合、医師が自宅に訪問します。
臨時で医師が訪問するのは「往診」です。
定期的かつ継続的に通院の代わりに、医師が訪問するのが「訪問診療」です。

およそ月2回が定期訪問の目安です。
その他、調子が悪い時など、臨時で訪問してもらえます。
血液検査やエコー、簡易レントゲンなど、自宅にいながら受けられる検査もあります。

必要に応じて、提携先の病院を紹介してもらえます。
末期癌の方でも訪問診療を受けて、自宅で最期まで過ごすことも可能です。

訪問診療専門、病院併設など医療機関も様々です。
足立区内には、在宅での看取りに対応している24時間対応の訪問診療も複数あります。

2:通所サービス

施設等に通うサービスです。送迎車による送迎、運動またはリハビリ、入浴、食事などの提供を受けることです。

通所系サービスの種類は、


・介護施設での通所介護(デイサービス)
・医療機関での通所リハビリ(デイケア)

の2つです。

各種類について、説明していきます。

通所介護(デイサービス)

自宅で可能な限り、自立した日常生活を送ることが出来るように、必要なサービスを受けることができます。

デイサービスを利用する事での様々なメリットがあります。

  • 孤独感の解消(スタッフや他の利用者と交流できる)
  • 社会性の維持(多数の方とグループ活動などができる)
  • 認知症の予防(話をする、気をつかう、脳トレを行うなどができる)
  • 身体機能の維持(歩く、立ち上がる、運動、リハビリができる)
  • 入浴機会の確保(介護スタッフが手伝う、車椅子の方も入浴できる)

そして、通所介護は色々なタイプがあります。大きく分けて下記の4つになります。

デイサービスによって行っているサービスや雰囲気は異なるので、利用される前に見学に行かれることをお勧めします。


一般の通所介護(半日タイプ)

午前か午後の3時間程度の半日のご利用です。食事の提供がありません。
主に、運動中心のデイサービスが多いです。
入浴はなく、スポーツジムのようなマシーンを置いてあるデイサービスもあります。
マシーンは、高齢の方が安全に行いやすいように設定してあります。

足立区では、入浴ができる半日タイプのデイサービスもあります。 

一般の通所介護(1日タイプ)

朝から夕方までのだいたい5~8時間程度のご利用です。
機能訓練や体操、レクリエーション活動など体を動かすメニュー、
脳トレやコグニサイズなど認知症予防のメニューなどを組み合わせている所がほとんどです。

入浴や食事の提供があり、希望者は入浴ができます。
入浴は車椅子の方でも入れる設備があるところが多いです。

足立区には、令和4年11月現在で、一般の通所介護(半日及び1日タイプ)が100か所あります。

地域密着型通所介護

デイサービスがある市区町村に住んでいる、要介護認定を受けた方が利用できます。
要支援認定を受けた方は利用ができません。
提供されるサービスは、入浴や食事、レク活動等、一般の通所介護と同じく様々です。

一般の通所介護と異なる点は、利用定員が19人未満と小規模なことです。
良い点は、少人数ならではのアットホームな雰囲気です。
人によっては人間関係や部屋が狭いと感じる方もいます。

足立区には、令和5年1月現在で、89か所の地域密着型通所介護があります。

認知症対応型通所介護

認知症の方に限定したデイサービスです。

認知症の方の特性に合わせた過ごし方を支援していて、安心して過ごせると評判です。
運動、入浴や食事の提供があります。

外出活動や、一人一人にあった個別の取り組みを用意しています。

足立区には、令和5年1月現在で、25か所の認知症対応型通所介護があります。


通所リハビリ(デイケア)

デイサービスとは違う点は、デイケアには、必ずリハビリの専門職がいる点です。
デイサービスにもリハビリの専門職がいるところがありますが、すべてのデイサービスにいる訳ではありません。

リハビリの専門職が、身体機能の回復や維持、日常生活のリハビリを行います。
その他は、デイサービス同様に、入浴や食事の提供があります。

創作活動やレク活動を通して、手を動かすなど、認知機能の維持を図っているところもあります。

足立区には、令和4年11月現在で、24か所のデイケアがあります。


3:お泊りのサービス

泊まるサービスです。ショートステイとも呼ばれます。

介護施設に泊まって、食事や入浴などの生活上必要な支援を受けることです。
事前予約制で、およそ2か月前から予約を受け付けています。1泊から、29泊まで連続利用が可能です。

利用される方の目的はそれぞれです。
介護者の休養や用事で利用されることが多いようです。

ショートステイには、

・短期入所生活介護
・短期入所療養介護

と2種類あります。各種類について、説明していきます。


短期入所生活介護

介護老人福祉施設(特養)や有料老人ホーム等の介護施設に泊まります。
医療的ケアの依存度が低い方が利用されます。

介護職員がいるので、トイレに行く、お風呂に入るなどが一人でできない場合でも介護が受けられます。
また、看護師や栄養士がいるため、健康状態の把握や薬の管理、食事や栄養の管理も受けられます。
ただ、医師が常在していないため、体調不良があると利用ができない場合があります。

日中は、共用スペースでテレビを見たり、自分のベッドで休んだり。思い思いに過ごします。
部屋のタイプは、個室か多床室になります。

足立区には、令和4年11月現在で、37か所の短期入所生活介護があります。
利用を希望される方が多く、予約が取りづらい傾向があります。

短期入所療養介護

介護老人保健施設(老健)や、療養病床のある病院・診療所等に泊まります。
医師や看護師の人員配置がいるため、病状が安定している医療的ケアや病状の観察が必要な方が利用できます。

部屋のタイプや、日中の過ごし方は、短期入所生活介護と同様です。

足立区には、令和4年11月現在で、14か所の短期入所生活介護があります。

4:福祉用具

福祉用具は、介護が必要な状態となっても、自宅で安全かつ快適に生活できるようにするためのものです。

福祉用具は、

に分かれます。介護保険の指定を受けているお店で利用しないと、介護保険の適用となりません。
通信販売や一般のお店、工務店に依頼する場合は、注意してください。

レンタルできる福祉用具

福祉用具をレンタルできます。

福祉用具は体の状態に合わせて変更することが多いです。
そのため、購入すると自分で撤去処分が必要になるので、レンタル可能な福祉用具はレンタルした方が良いです。
また、例えば車椅子のパンク修理などのメンテナンスも行ってくれるので安心です。

次の13種類がレンタルできます。介護度により、レンタルできる種類に限りがあります。

下記は、要支援1以上の方が利用できます。

・手すり(工事をともなわないもの)
・スロープ(工事をともなわないもの)
・歩行器
・歩行補助杖(松葉づえ、多点つえ等)


下記は、原則、要介護2以上の方が利用できます。

要支援・要介護1の方でも、手続きを行えば、レンタルできる場合もあります。

・車イス
・車イス付属品(クッション、電動補助装置等)
・特殊寝台(電動の介護用ベッド)
・特殊寝台付属品(サイドレール、マットレス等)
・床ずれ防止用具(エアマット)
・体位変換器(寝返り支援のマット)
・認知症老人徘徊感知機器(離床センサー含む)
・移動用リフト(つり具の部分を除く)
・自動排泄処理装置(要介護45の方のみ利用可。ただし、尿のみ自動的に吸引できるものは、要介護4.5以外の方も利用可)

足立区には、令和4年11月現在で、43か所の福祉用具貸与があります。

同じ商品でもお店によって、レンタルの価格が異なります。


購入できる福祉用具

衛生面などによりでレンタルに向かない福祉用具は、購入費を支給されます。
「負担割合証」の負担割合に応じて自己負担があります。介護保険から支給されるのは、年間10万円が上限です。10万円を超えた分は全額自己負担です。原則として、支給が受けられる同一品目は、1度だけの購入となります。使用劣化が著しいものは、再購入が認められる場合もあります。

・腰掛便座(ポータブルトイレ、便座の底上げ部材含む)
・自動排泄処理装置の交換部品
・入浴補助用具(入浴用いす、浴槽用手すり、浴槽内いす、入浴用介護ベルト等)
・簡易浴槽
・移動用リフトのつり具の部分
・排泄予測支援機器


支払方法は、「償還払い」か「受領委任払い」になります。


償還払いとは

利用者がいったん、全額を福祉用具販売事業所に支払います。自己負担の割合分(1~3割)を除いた金額が後日、足立区から給付されます。

償還払いのメリットは、すぐに使い始めることが出来ます。
デメリットは、購入費支給が不受理となったとしても、返品はできず、全額自己負担になることです。

デメリットは、購入費支給の申請が不受理になったとしても、返品はできず、全額自己負担になるということです。

受領委任払いとは

足立区に指定を受けた福祉用具販売店の場合利用ができます。
先に、足立区に購入費支給の申請を行います。福祉用具販売店が手続きを手伝ってくれます。
1~2週間後に、申請結果が郵送されます。

受理されれば、購入費の自己負担分(1~3割)のみ、福祉用具販売事業所に支払います。
(残りの7~9割分については、足立区が福祉用具販売事業所に支払います。)

受領委任払いのメリットは、申請結果を待ってから費用を払うので、負担が少なくて済みます。
デメリットは、手続きから購入までの時間が2週間以上かかるかもしれないことです。
不受理になった場合は、購入しないか全額自己負担で購入するか選択できます。 


住宅改修

住宅環境を整えるために、小規模の住宅改修に対して、住宅改修費が支給されます。
要介護区分に関係なく、上限20万円までそのうちの1~3割が自己負担です。
例えば、住宅改修費が20万円かかったとして、負担割合が1割であれば、自己負担は2万円となります。

1回の改修で20万円を使い切らず、数回に分けることもできます。
状態変化により、最初の住宅改修より介護度が3段階アップした場合や、転居した場合は、改めて20万円まで利用することが出来ます。

対象となる工事
・手すりの取り付け
・段差の解消
・滑りにくい床材・移動しやすい床材への変更
・開き戸から引き戸等への扉の取り替え、扉の撤去
・和式から洋式への便器の取り替え
・その他これらの各工事に付帯して必要な工事


屋外部分の改修工事も支給の対象となる場合があります。
通常は、受領委任払いで、住宅改修を行います。

そのため、足立区に指定を受けた住宅改修店に依頼します。
また、改修したい箇所が支給対象となるかどうか、ケアマネジャーに相談できます。
ケアマネジャー経由であれば、2社以上から見積りを取るなどできます。

手続きの流れ(償還払いの場合)

⇒相談
⇒足立区に申請
⇒足立区より承認  
⇒工事  
⇒支払  
⇒足立区に工事完了の手続き  
⇒足立区へ住宅改修費の支給

※上記の手続きは、足立区の指定を受けた住宅改修店であれば代行してくれます。

※見積もりや申請、工事に時間がかかる場合があります。